事故多発の夜に思う

今夜、栃木から東京へ向け一般道を走ってきた。距離にして100キロ超、時間にして2時間はかからない慣れたルートだ。今夜は普段と違う光景を目にした。

昨日から今朝にかけての雪の影響だろうか。既に雪も雨も止んでいたが多数の事故を目撃してきた。その数10件以上。台数で言えば、20台くらいの事故車両は目撃したのではないか。普段もたまに見かけなくもないが、さすがに今夜の事故数は異常。

単独クラッシュで路肩にハザードをつけて停止している古いマーク2ワゴンから始まり、フロントが潰れグリルが落ち車種の判別が困難な赤いワゴン(アベニール?)。ハイエースとトラック。歩道に乗り上げ亀の子状態のエルグランド。アルファードはフェンスが無かったら横転していたのでは。ランエボはクラッシュしたのか、あらぬ方向を向き。ブラインドコーナーを抜けると4台の玉突き事故。のろのろと通りすぎたら、またしてもワンボックス2台が道路を塞ぎ止まっていた。最後は、トヨタのワンボックスが立体交差の頂上でガードレールに突き刺さっていて。どれも死者がでるような惨事ではない事は幸いだったが。さすがに途中から、オーディオを切り運転に集中しました。

インパネの外気温度計は都心に近づくにつれ、-1.5度から+1.5度まで変化していったが、路面の凍結は十分に予想でき。栃木の区間では濃霧もあり。どうやっても慎重に運転しなければならない環境だったが、無謀にかっ飛ばす車も多くて驚いた。巻き込まれるのは勘弁なので、車間距離を十分にとりやり過ごしたが。

今回は慎重に運転をしていたが、それでも何度か*1:EPSのランプが点滅し、思わぬところでEPSが介入し車体安定に寄与している事が分かった。あまりに自然な介入だったので、ランプが付かなければ自分の運転が上手になったかのような感覚を覚えたかもしれない。普段の運転において、EPSの恩恵を受けることはまずないと思うが、うっすら雪がつもっていたりウェットで滑り易い路面であればトラクションコントロールにABS、ESPは絶大な安心感を与えてくれる。

外国車勢では当たり前のように標準装備されてきたESPだが、国産車で標準装備は一部の車種にとどまってきた。特に売れ筋の小型車においては、設定すらない車種もあった。もしくは上級グレードの車種に限定し、他のオプションとの抱き合わせで設定されてる例も見られた。

以前から思うのだが、安全装備をケチるべきでないと考えている。そのため今まで安全装備をカットし、目先のコストを下げる国産車がどうしても魅力的に見れなかった。今後はESPの装着が2012年モデルからの装着義務化が決定したようだ。ESPは魔法ではないので、物理の限界を超えてしまったら防ぎ用がない。しかし今夜の事故をみて、もしESPがあったり安全装備がしっかりしていれば、起きない事故があったのではないのか、事故が軽減されていたのではないかと思わずにはいられなかった。

1:EPSとは横滑防止装置。メーカーに寄りESC,VSC,VSAなど名称が異なる。要はABSの発展としてブレーキを制御しながら、スピン等の横滑りを防止する装置。詳しくは以下リンク参照のこと。

http://www.esc-jpromo-activesafety.com/about.html