コンパクトセダンのベンチマーク「メルセデス・ベンツ新型Cクラス」登場

ちょっと時間は経ってしまったが、メルセデスベンツ新型Cクラスが発表になった。バブル時代は190シリーズが小ベンツなどと揶揄されたが、いまだに世界のベンチマークに違いはなくて。車好きにとってはBMW3シリーズと並び否が応でも興味はあるだろう。個人的にFFのベンチマークとしているVWゴルフには2世代を乗継ぎ、もう随分と一緒の時間を共にしてきたので、次は毛色の違う路線がいいかなあと漠然と思っている。

それがFRセダンでもいいし、2シーターのオープンスポーツでもよいし、大型の四駆でもよい。ゴルフが万能だっただけに、何か違った要素がほしいというのが本音。逆に言えば、ゴルフで必要十分という感もあるのだが。

かつてはスポーティーな3シリーズ、コンフォートなCクラスという位置づけだったけれど、いまやどちらも顧客層の若返りをはかり、フレッシュで軽快なイメージを目指してる。特に最近のメルセデスのデザインはアグレッシブ。とても魅力的だとおもう。抑揚のある滑らかながら強いボディーライン。AクラスもCクラスも、CLAもどれも好みなデザイン。内装も新しさを感じる。

絶対的価格は安価とは言えないかもしれないが、それでも流石と思う安全装備と先進性は魅力的。上級のSクラスと安全装備におちては基本的に差別せず、その時ベスト思われる措置をとっている。 なかでも自動ブレーキに代表される安全デバイスは、日本のメーカーの数年先を行っているイメージ。今回は前方だけで機能が違う3つのセンサーを備え後方もレーダー三つ配備。周囲にバリアを張って守るという徹底さ。50km/h以下で走っていれば、相手が人でもクルマでも基本的に止まり、対向車とブツかりそうになったら勝手に避けてくれる。センサーの性能を活 かし先行車がいるという状況なら何の操作をしなくても追随する制御まで加えた現状考えうる最高峰の装備。日本車で同等の装備を有するのはスバルのアイサイトくらいだが、アイサイトは左右後方は感知できない。車体の約半分(48%)をアルミニウムで構成し、それはこのクラスとしては他に例をみないアルミニウムの使用率で国産には見られない。

ハイブリッド全盛だった日本はディーゼルに関しても一歩遅れてしまった。本来得意なはずのハイテク装備も国土交通省の制約もあって実用化にやや遅れてしまっている。知れば知るほど、いまだ欧州車との差を感じてしまう。IIHSのスモールオーバーラップでもCクラスは評価高く衝突安全性能でも抜かりなし。

世界戦略車のコストのかけ方は半端ないですね。欧州車信仰があるわけではないけれど、国産で欲しいクルマが見当たらないんですよね…。次の愛車候補です。ということでムックを抑えておきました。

・メルセデスの本気を感じる新型ベンツCクラス
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