4年に1度「2016 国際航空宇宙展」に行ってきた

同期の友人Hを始め4人で、チケットがあるのでと誘われ東京ビッグサイトで行われた「2016国際航空宇宙展」にいってきました。4年の一度の開催となる国際航空宇宙展、今年は10月12日〜15日まで。一般のお客様が入場できるパブリックデーは15日のみ。共同出展を含め792社・団体、31カ国・地域が参加する大規模なイベントです。商用・民間から軍需系まで幅広い展示です。

事前情報なしに何の気なしに行ってみたのですが、首から本格的な一眼レフをぶら下げている人多数。ふらっと手ぶらでカメラはiPhoneのみという軽装はやや場違いだったでしょうか。

混み合ってる屋内を避け、屋外展示場に行くと目に入ったのはF-35ステルス戦闘機の実物模型。何やら長蛇の列が続いているのは、コックピットを撮影する行列。よくわからず並び始めてしまった手前、引くに引けず結局約1時間くらいかけコックピット見学までたどり着く。これだけ長蛇の列だと、何分間も独占するわけにはいかず適当にパシャパシャ写真を撮って退散。あの場面でガッツリ時間をかけて写真を撮ったりするのは気が引けて…、気にせず結構長く撮影ポイントにとどまる人がいたので流れがかなり悪かった。模型とはいえ、何とも言えぬ不気味な迫力がありました。

それからは屋内展示場を巡る。やはり目に着くのは大型の展示ブースで実機を展示しているところ。川崎重工業のヘリコプターが目に入る。間近で見たことがなかったので、案外と大きいのに驚く。とくに全長が長いと思った。

お次に目についたのはエアバスグループ。フランスのエアバスは展示ブースからして洗練された印象。最大級に確保された展示ブースでは、まだテストフライト中という中型のヘリコプター「H160」の原寸大が展示。内装をVIP仕様に仕立てられた機体は、継ぎ目のないボティーエアバスのコーポレートカラー・紺☓ホワイトで美しく仕上げられており、バタバタを五月蝿い無骨なヘリコプターとは一線を画す近未来のヘリコプターという雰囲気がたっぷりで美しかった。


IHIのブースでは1945年の国産初のジェットエンジンネ20」の展示も。その価値がイマイチわからずボケっと見ていたのですが、IHIの社員と思われる方に熱く語りかけてる若者がネ20について感激している様子を熱心伝えていたのが印象的。IHI古河電工あたりは、いつかの将来のタイムマシン技術に貢献する企業になっているのでしょうか。

2階へ上がる前にANAJALのブースを見学。ANAのブースでは整備工場見学をVR映像で体感できるというので初のVR体験。スマホをはめ込んで使うタイプのSAMSUNGのGearVRを使ったをものだったようですが、人気があり30分待ちでした。VR満足度は思いの外高かった。一度本当に整備工場見学をしてみたいものです。同時に最新機種のボーイングビジネスクラスで採用されているというスタッガードシート配列(シートを互い違いに置くことで、どの座席からも直接通路に出ることが可能)のシートでフルフラットシートを体感。現役CAさんの解説付きでした。お隣のJALブースでもフルフラットシートを体感やっていましたが、結構な人気で時間がかかりそうだったので断念。見た目はANAの方がスペースが広く感じられましたが、実際の寝心地はSKY SUITEの方がいいのかな。まぁいずれにしてもビジネスクラスで移動するようなことは当面なさそうなので関係ないのですが(笑。

ANAブースではHAKUTO Moon challengeという月面探索車の展示が目を挽きました。興味深くみてたら、操作してみますか?とiPadを使って操作デモをさせてもらいました。気がつくとお腹がペコペコ。急ぎフードコートで食事をしていたら14時すぎ。10時に会場入りしたのですが、思いの外じっくり時間をかけ見学し堪能してしまってます。

後半は急ぎ足で2階へ。ちょうどいま話題のドローンの飛行デモをやっていたのですが、間近で聞くあの独特な「シャーーーー」という飛行音はちょっと不気味な感じですね。さらっと通過すると見逃してしまうかもですが、ミサイルまでも展示されておりました。妙に冷たい雰囲気で家族連れや子供もいる一般公開日ではさすがに注目度も低かったでしょうか。技術の発展には軍事的要素も大いに貢献するのは理解しております。

期待の国産初ジェット旅客機MJR三菱リージョナルジェット)の客室も再現されておりました。トラブル続きで順調とはいえなそうですが…。座ってみた感じは、シート横方向は普通のエコノミーより若干広かったでしょうか。個人的には2時間のフライト程度なら余裕で許容範囲でした。

まるで本当の機体に乗っているよう。

島津製作所のポータブル脳計測装置「LIGHTNIRS」(ライトニルス)は思わず不気味なモデルをパチリ。攻殻機動隊を思い出させる。

人だかりで盛り上がっていたボーイングのブースではじゃんけん大会が。わからないまま参加してみましたが、どうやら勝ち抜くとシミュレーターを体感できるという。運良く勝ち抜いた友人H。何のシミュレーターか知らずに順番待ちをしていても、外国人のボーイングスタッフがコパイロット役でアドバイスをしているらしきは分かるが、何をやっているのかよくわからなかったとのこと。

いざ順番が回ってきてみると驚きの内容。どうもこのシミュレーター、調べてみると空中給油を担当するフライングブームオペレーターの訓練にも使えるレベルのシミュレーターだったよう。つまり貨物型ボーイング767を改造し空中給油機能を持たせたKC-46Aを操縦して、飛行中の戦闘機へ空中給油する、というもの。四苦八苦しながら空中給油を完了したようです。

最後は富士重工業の展示をみる。自動車のイメージが強く、ヘリやボーイングの旅客機中央翼など、日本の航空宇宙産業で活躍しているとは知りませんでした。「川崎重工業&欧州エアバス」と「富士重工業&米ベル・ヘリコプター」で陸上自衛隊に配備する次期多用途ヘリコプター「UH-X」の開発事業者を争っていましたが、富士重工業・ベル製ヘリコプターに決まりました。そんなUH-Xのプラットフォームとなる、最新型ヘリコプター412EPI発展型機の40%スケール模型が展示されていました。やっぱりSUBARUと言えば、このブルーですね。