F1第15戦日本GP、可夢偉がついに表彰台!

2012年のF1も終盤戦へ。日本GP直前にハミルトンのMercedes移籍発表、可夢偉の同僚ペレスは予想外のMACLARENへ。押し出されるようにミハエルが引退発表と慌ただしく来年のシート争いが表面化。可夢偉は今後のレース結果によって大きく運命が左右されたであろう今週末の日本GP。相当なプレッシャーであったことは心中を察するに余りある。

今期のザウバーのマシンは奇跡的に戦闘力があるのにうまく可夢偉は噛み合わず成績が残せていなかったが、鈴鹿では予選から好調。バトンのギアボックス交換ペナルティーもあり3位スタート。前回のフロントローはスタートに出遅れグロージャン”ミサイル”にやられたので、今回こそは!と緊張のスタートだったが、うまく1コーナーまでにウェバーをかわし2位でオープニングラップをこなす。スタートが上手くいったことで今回も飛び出したグロージャンミサイルはウェバーが餌食に。

ウェバーはレース後のインタビューでグロージャンを酷評しているが、さすがに酷い。出場停止処分を食らってまた直ぐに突っ込む。接触時にブレーキを踏んでもいないように見えたけれど…。これで何度目の巻き込みリタイアなのだろう。往年のF1ファンにはクラッシュといえば、アンドレア・デ・チェザリスですが、チェザリスは単独クラッシュなイメージですが、グロージャンは上位陣を巻き添え。TOTALのサポートがあるとはいえどうなのでしょう。おかげで可夢偉が楽になったのは事実ですが。

レース自体はベッテルが異次元の速さで圧勝。バトンを抑えるために早めのピットインをした可夢偉はバトンは抑えたものの、トップスピードが異様に伸びたリカルドに抑えられマッサに先行される。残り2週でバトンに迫られ最終ラップには4秒差が1秒差まで縮まる。KARS全放出で西ストレートを駆け抜けた可夢偉は最後までバトンを押さえて3位表彰台。

表彰式前の大観衆のカムイコールには感動。今回の可夢偉は、奇襲作戦ではなく上位チームと同じ戦略での3位。しかも劣るマシンで。ザウバーのシートは実はすでに決まっており可夢偉は放出という噂もあるが、今回の表彰台で状況が好転すればいいな。ドライバーの腕だけではシートが取れないのが現代F1。政治やスポンサーの力も大きいけれど、可夢偉の腕ならどこかしっかり評価してくれると思ってる。残りも表彰台に立ってシートを確保してほしい。FerrariかLOTUSに移籍できたら良いんだけれど…。日本企業は可夢偉にスポンサーできないのかなぁ。