iPhone6もAppleWatchも魅力、それでも1番驚いたのは「Apple Pay」

翌朝も早かったので。楽しみにしていたとはいえ、Appleスペシャルイベントは翌朝起きてから〜と思ったけれど、冒頭少しだけライブ中継を見てしまったら止まらない。ジョブズ時代とは違って、サクサクと惜しげもなく新商品や新サービスのラッシュ。当然、新しいiPhone6とかねてから噂になっていたiWatch改めAppleWatchも順当に発表になりました。かつては秘密主義、徹底した情報管理でプレゼンまで情報がもれなかったAppleも、さすがにいまやコントロールしきれないのか事前にかなり正確な予想が漏れ伝わってましたね。

iPhone6は今回は2サイズ展開。iPhone6PlusとiPhone6。個人的には画面サイズの拡大は望んでおらず、現行のサイズを維持しても良いと思っていたが、世の中の流れはスマホは大画面化。カメラやバッテリー容量に差があるけれど、より小さいiPhone6を購入予定です。いままで32GBだったので次回も同じく32GBモデルかなと思っていたけれど、なんと今回32GBモデルは廃止。ということで次は64GBのiPhone6ですね。AppleWatchも買うつもりです。

今回の発表では、上記ハードウェアももちろん気になりましたが、1番Appleらしいと感心して、もしかすると世界が変わるかもしれないと思ったのが「Apple Pay」でした。iPhoneにも俗にいうおさいふケータイがくる!?なんて言われており、まさにそのとおりにNFC*1を搭載してきました。でもそのスキームが驚き。詳しくは以下の記事を見てもらうとして、簡単に言えば「iPhoneの新しいiSightカメラでクレジットカードの写真を撮るだけでPassbookにカード情報を登録→その後 、Appleはカードが正しいものであることを確認→確認が済んだ後もAppleは自社サーバーにカード情報を記録しないこととし、さらにカード情報は店舗にも渡らない」というもの。Appleは支払いの都度、一回限りのユニークな取引番号を生成し制御するらしい。店側に渡るのは生成された固有取引番号と金だけという仕組み。

決済の様子は↓

確かにテーブル会計の際にクレカを店員に渡すということは、カード情報を無防備で渡していることと同じ。いままで疑問に思わなかったことも、カードの情報を店舗に渡さず決済できるApplePayを見てしまうと「なんで誰も疑問視しなかったのか」と思う。

ビッグデータ、個人情報が商売になろうという世の中の流れから真っ向逆をいくスタンス。確かに、個人情報漏洩を防ぐには、はなっから「情報・履歴を保存しない」というのは全うな考え。さらに「iPhoneを探す」機能からクレジット・カードを即時停止することが可能と既存のシステムの流れで、うまく融合させている。AppleらしいのはタッチID(指紋認証システム)を本人確認に利用するというもの、利用の仕方がさすがです。まずはアメリカからスタートとなるApplePayは、PayPalSquareモバイル支払システムのサービスを駆逐すると思う。

PayPalやSquareが従来のクレジットカード会社からライバルであったり敵視するような存在だったのに対して、ApplePayのそれはクレジットカード会社の領域は荒らさずパートナーとして決済部分で協力しようというスタンス。それができるのも現状のAppleの影響力もあると思いますが、ビジネスモデルというより、よりユーザー視点から打開していこうとするのがAppleぽさですね。

順当にいけば、日本でもサービスが開始されると思うが既に電子マネー先進国の日本でどのような評価を受けるか楽しみです。最終的にはいくつかの電子マネー規格は終了、Suicaガラパゴス化して生き残るイメージですかね。

*1:NFC(Near Field Communication)=近距離通信の名前が示すとおり、通信距離は10cm程度に限定され、その最も特徴的な機能は「かざす」だけで、誰でも簡単にデータ通信が可能。日本国内やアジアで普及しているFeliCaもこの規格