F1速報PLUS VOL.22は永久保存版。クラッシュ〜このスポーツの「宿命」と向きあう勇気〜

F-1速報PLUS (プラス) vol.22 2012年 2/21号を買ったよ。F1の情報は今やネットでリアルタイムに入手できる時代。あえて雑誌であるF1速報を買ったのは、モータースポーツでは避けて通れないクラッシュ特集だったので。あのアイルトン・セナの事故死から早18年が経つ。当時もF1でクラッシュしても強固なモノコックに守られているため、よもや死亡するほどの事故になるとは思われなかった時代。

本来は死と隣り合わせのモータースポーツなのに、カーボンモノコック時代になり格段に安全とされていた。でも1994年5月1日、ローランド・ラッツェンバーガーの事故死の翌日にセナはタンブレロに散ることになる。

「このスポーツの宿命と向きあう勇気」と書かれているように、今回のF1速報は「事故」と真正面から向き合い、真摯に検証されている。これはF1ファンなら永久保存版の号ではないだろうか。

ふんだんに掲載されているクラッシュの写真は衝撃的で、ザナルディーの事故写真は何度見ても辛い。それでも1秒でも早く走ることを追求するレースドライバーという人生。セナ死後、F1はでは死亡事故は起きていない。安全対策の進歩がそこにある。それは当然マシンやヘルメットなどの進化、サーキット自体の安全性向上という複合的な進歩だ。

だからこそ、またF1で死亡事故は起きないという感覚に苛まれていないだろうか。絶対という言葉はない。無謀なドライビングや乱暴なライン取り。偶然が重なった時、その時は来る。エキサイティングなレースは期待するけれど、クラッシュは望まない。クラッシュなどなくとも、人を魅了するレースは存在するはずだ。