子供時代、周りがブルーハーツやユニコーン、プリンセス・プリンセスを聞いてる中、TMNETWORKだけを聞いていた。TKでずっと育ってきたので、いまだにTK得意のコード進行の曲はCMで一瞬流れるだけでも、ふっと「これは？」と反応してしまう。
TKフォロワー世代が一線で活躍して、似たようなコード進行でもTKとはちょっと違う。そういう微妙な差もわかってしまうくらい、どっぷりTKサウンドにある意味「洗脳」された世代。ギターよりもシンセサイザーがカッコイイと思うのも必然か。
中学のころにはYAMAHA EOSB500を買って打ち込みは始めるのもこれまた必然。当時のシンセではやっぱり今の環境のようなリアルなサウンドは難しく。EOSだけではリズムトラックがやはり痩せてしまって。それでもスコアを見ながらコピーして、オリジナルを作ってた。
今でも頭の中にはTKサウンドにインスパイアされた曲が流れるけれど、それを現実のものにすると、どうしても頭の中の曲とは違ってしまっていて。打ち込んでく課程で「手癖」が出てしまってTK劣化コピーみたいな曲しか作れない…。あー、やっぱり手元に鍵盤必要かな。無性に曲作りたくなってる。
数年前、「これは！」と思うくらい、当時2チャンネルでTKサウンドを真似したスレッドがあったけれど、そのなかでもダントツで「直系」と言えたのが、O2-zakiさんの曲。（当時はO2_zakiさんとは知らなかった。）
圧倒的にクオリティーが高くて、カッコイイシーケンスと本家TK以上にTKなサウンド。ほんとすごいと思った。後にあるサイトでo2-zakiさんの曲と知りサイトを見つけて、すべての曲をダウンロードしてヘビーローテーションしてた。
TKっぽいと言っても実際にはDA（浅倉大介）ぽかったり、めちゃくちゃなコードパターンだったり（単に転調させればいいんじゃないんだよ！）。O2_zakiさんの新曲はTKの新曲並に楽しみだった。最近はニコ動やyoutubeにも投稿されていて、さらにはTwitterでも相互フォローしていただいて感激です。
TK生粋のサウンドが聞きたければ、本家TKより今やO2_zakiさんのサウンドがフィットすると思う。疾走感、夜の雰囲気、都会的なテイスト、硬質で綿密なベースラインに計算されたシーケンス。大人になってTK以外の曲もたくさん聞くようになった。その良さも分かるよ。でもやっぱり原点回帰じゃないけれど、TK調なデジタルサウンド聞くと胸踊る自分がいます。こんな音楽がタダで聞けていいんでしょうか。TK好きな人は必聴です。
なんだか音楽について語るなんて久々だからちょっと語らせてもらうと。
個人的には作曲者より編曲者の方が「すごい」と思っていて。TKのすごいところは作曲は他人でも編曲しただけで、氏のサウンドと認識できるくらい個性があること。アレンジ一つで音楽は全く別ものに変わる。O2_zakiさんも他人の曲をリミックスしてるけれど、どれも一貫して氏の個性が出ること。そしてそのすべてが自分の琴線に触れる。ほんとすごいです。打ち込みをある程度したことがある人ならわかると思うけれど、いちいち原曲に忠実にやるより自分なりの感覚で音を重ねて言ったほうが「楽」なんですよね。そのフリーな感性が際立ってすばらしいのです。
