完成から50年を過ぎても日本一の高さ、圧倒的な迫力の黒部ダムに行ってきた

巨大建造物というものにはなぜか惹かれるものがある。東京タワーや超高層ビル、古くはエジプトのピラミッド。想像もできない技術とエネルギーが込められている。

巨大なダムと言えばやはり日本では黒部ダムだろう。ダムの高さ(堤高)は186mで日本一を誇り、完成から50年を経た現在でも破られていない。半世紀も前にこのようなダムをつくる技術があったというところに驚かされる。

黒部ダムは高度経済成長で不足する関西圏の電力確保を目的としたダムだ。関西電力の当時の資本金の5倍をつぎ込む、まさに社運をかけた大プロジェクト。未来を見据えたダム建設への投資を決断した関西電力は、漠然と現在では保守的なイメージのある電力会社からは信じられない。

そんな黒部ダムに行こうと昨年も計画していたのだが、予定があったり行こうと思った週末の天候が悪かったりとついぞタイミングがあわず10月となり、公開期間が終わってしまっていけなかった。実は今回も天候の心配はあったが、このタイミングでいかなければ今年もいけなそうだということで思い切って車で出かけることにした。東京から日帰りでも行けなくはないが、やはり遠い。どこか適当な宿を途中で予約すればよいだろうと安易に考え出発した。

今回は長野県側からのアプローチ。いくつかのパーキングで休憩をとりつつ10時ごろには標高1433mの高地にある扇沢駅に着いた。既に多くの観光客が集まっていて、トローリーバスは満席。

難航を極めた破砕帯を通り黒部ダムに到着。この時期でもちょっと肌寒い。当地着そうそう品切れになる前にと、名物のダムカレーをいただく。

昼前だったがすでに満席。ライスをダムに見立てた、見て分かるとおりタイカレーのような緑色。これは湖面をイメージしており、ほうれん草の色で再現されています。

せっかくだからと人造湖黒部湖(くろべこ)に浮かう遊覧船「ガルベ」にも乗船。

黒部湖を境として長野県側と富山県側で生えている木の種類が違う左右の山で樹木の種類が違うという。


船に乗っているうちに晴れ間が見えてきた。



6月下旬〜10月中旬頃に限られる「観光放水」を見るとハッキリと虹が出ていました。

なんでもダムカードなるものがあるというのを聞き、貰いに行きゲット。

多数ある撮影スポットをめぐり特別展示の資料館を見学し、建設当時のVTRを見る。工事の困難さ、スケールの大きさを改めて感じる。結果的に予定よりずっと長く滞在しました。今回は時間の都合であきらめたけれど、いつか立山黒部アルペンルートを制覇してみたい。

宿は長野自動車道の塩尻北インター付近で。翌朝はスターバックスでモーニングをし渋滞を避けるために早めの出発。とはいっても、長野に来たからには名物の蕎麦は食べておきたいところ。

iPhoneを使い評判の良さそうな蕎麦屋さんをみつけ松本を目指す。今回は「野麦」さんへ。ざるそば・かけそばの2種類というシンプルなメニュー。さすが人気店、入店するまで灼熱の中、1時間は待ちました*1(汗。細めの蕎麦はするっと食べられる。大盛りでもちょうどいいかもしれない。玄蕎麦は諏訪湖近くの辰野町の契約農家から入れているというこだわりの蕎麦でした。

そんなこんなで長野出発は予定より遅くなり、予想通り中央高速の大渋滞にハマりうんざりするくらい時間をかけて帰宅しましたとさ。

*1:並んている人のために日傘やお茶のサービスがありました