2年以上「OCNモバイルONE(MVNO)」を使ってみた感想

一般的に格安SIMと言われるMVNOのデータプランには縛りがない*1。「イマイチだったら解約すれば良い」と軽い気持ちで使い始めたOCNモバイルONEでしたが、なんだかんだ2年以上使ってみた感想はとても満足のいくものだった。今回は利用機会が減ったため一端解約としたが、また必要とあればOCNに戻ってきたいと思える。

当時のパッケージをみると、徐々にサービスが充実してきたのが分かる。

MVNOのSIMに求めるものの主たる目的は、当然ながら大手キャリアより安い価格だろう。ただし安かろう悪かろうではメイン端末で使うには心もとない。一番分かりやすい違いは通信速度だとおもう。同じdocomo回線を使うMVNOでも思いのほか通信速度に大きな差がつくことがある。広大なインターネット上では定期的に速度を測り、結果をアップしているHPも多々あるので通信速度に関しては比較検討し易いと言える。

案外見落としがちな差がMVNOブランドが用意するiOS/Androidアプリケーションの質・使い勝手だと思う。アプリケーションがあれば、今月はあと高速通信容量がどれくらい残っているのかも容易に把握できるうえ、高速モード、低速モードの切替をワンプッシュで即実行できる等々、利便性が一気に向上する。

多種多様なMVNOがある中でOCNモバイルONEは、尖った特徴はないが通信速度やアプリケーションの出来栄え、価格とサービスのバランスがとれており、現時点でもオススメできるSIMだと思う。ネットワーク増強のために随時設備増設も行っています。

OCNモバイルONEは、アプリケーションを使って低速モード(ターボOFF)で利用すればパケット通信量にカウントされない。そのためダラダラと通信量の制約なく繋ぎ続けることができるので、かつてのPHSによるエアエッジのような感覚だ。低速とは言え、Amazonミュージックやradikoでストリーミング再生することも可能。ストリーミング開始時、音がなり始めるまで若干の時間はかかるが音が流れ始めてきてしまえば当方環境では途切れることがなかった。

参考までに契約しているもう一つのMNVO、PanasonicのwonderLinkも同様の機能を遅ればせながら対応したが、あくまでWEBのPanasonicサイトにログインし、かなり深い階層を辿らねばならず実用性に乏しい。専用アプリがないのが惜しいところである。(ユーザー満足度を高めようとする取り組みは評価に値する。)

高速/低速の切替ができないタイプでは、そこまで速度を求めないストリーミングサービスでも盛大にパケットを消費してしまう。たとえ月間30GBのように大容量の契約をしていても、制限があるかぎりどこか遠慮がちに使ってしまうのが人の常だと思う。低速時には通信容量が無制限というのは(速度に我慢できるのであれば)安心して使い倒すことができた。

OCNモバイルONEは、2016年9月からバースト機能がついたことでTwitterやLINEなどのSNSは低速でもバースト機能により通信開始時の一定量(150KB)のみ高速通信(最大通信速度 262.5Mbps)が可能となった。テキスト中心のサイトであればターボONと遜色ないくらいである。

参考:「OCN モバイル ONE」がさらに快適に! 通信開始時の速度を向上する「バースト転送機能」の提供と合計12ギガ以上の追加容量がもらえる「データ増量キャンペーン」の実施について

当方が使っていたプランは他社にない、1日110MBを高速通信可能(ターボオン)にすることができるデータプラン。毎日0時にリセットされ1日分(110MB)を使い切らなければ、まるっと翌日に繰越可能。2日に1度しかネットをガンガン使わないのであれば、一気に220MB(そして0時をまたぎうまく使うことが出来れば、330MBを一気に使うことができる。正直なところ、WiMAXを解約後にこのブログを更新するために使っていたメイン回線であった)使うことができた。わずか1日110MBであるが使い方によっては月間の使用量が決まっている契約より、日々明確に使い切る方が使いやすいという人もいるのではないでしょうか。

前述したとおり、月間に3GB利用することができるパナソニック格安SIM、wonderlinkも契約しているが、どうしても月初〜月半ばくらいまではパケット通信量をセーブする気持ちが働いてしまう。そして案の定、月末には残ったパケットを無理やり消費する、または使いきれず消滅(一部は繰越される)させてしまっている。直近3日後の通信量が366MBを超過する場合は速度制限がかかり、慌てて一気に使い切ろうとしても使い切れないジレンマもあった。

まとめると、2年以上利用して感じたOCNモバイルONEの1番の利点はアプリの使い勝手が良かったこと。そのため低速側と高速側をすぐに切り替えることが出来る。さらに低速側も実用的となるバースト機能。そして低速側であれば通信量にカウントされないこと。全国82,000箇所のWi-Fiスポットを利用できること。NTT系の安心感と入手性、プランの豊富さをはじめとする万能感は今でも魅力なのではないでしょうか。

*1:音声プランは1年間の縛りがあることがほとんどである